音大声楽科に入るには、どうやって歌を上達させる？

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歌を上達させる７つの要素

音大声楽科を受験するみなさんは、ご自分の歌の課題や強みが明確になっていますか。歌を奏でる口腔や声帯が見えないため、練習やレッスンに苦労していませんか。
歌は、たった一つの答えを導きだす学校の勉強科目ではないため、何が正解か、どこまでレベルを上げればいいのか、つらい時間を過ごすこともありますよね。

上達のためには、地道にコツコツと練習を積み重ねるしかありませんが、正しい方向で練習をすることが大切です。
そのためには、歌を上達させる７つの要素、
１．発声
２．声量
３．音程
４．フレーズ感
５．リズム感
６．表現力
７．発音
これらすべてを、互いに高めながら調和させていく技能が求められます。
陸上の走り幅跳びに例えると、良い記録を出すためには、助走スピード・歩幅・踏切までの歩幅数・空中での姿勢・空中での歩幅数・体重移動・着地、のすべてが揃う必要があることと同じです。

音大受験の入試合格を勝ち取るカギは７つすべての要素を伸ばすことですが、入試で特に注目して審査される項目として次の３つが挙げられます。
１．発声
２．声量
３．音程
この３つは「いま、その人にどれだけの土台があるか」、「将来、どれほどの伸び代があるか」が特に表れやすい要素であり、歌い手を育てていく音大として、実技試験の大きな審査材料となるものです。

音大受験における、３つの要素の意味

１．発声について

歌唱審査における「発声」は、声質や音色のほか特に「声をどのように発しているか」を見られます。
共鳴口腔を使い、かつ響きの位置が安定しているか、身体すべてを使って自分の楽器をしっかり鳴らし、ゆたかな響きをもたらすことが重要です。
喉を締めつけた声や、力みの入った声では響きを遮断してしまい、聞くに耐えない声となって合格ラインから外れます。

２．声量について

受験で求められる「声量」とは、大きな声で歌うことではありません。
声量を良くしよう、というとき「大きな声」と「通る声」を誤解している方が多くいらっしゃいますが、声楽家やオペラ歌手には「通る声」が求められます。

「通る声」とはなにか。
それは、遠くまでしっかりと声を響かせることで、言葉も意味も感情も、明確に届く歌声のことです。

歌には歌詞や感情があり、それを舞台の一番遠くの観客まで明確に届けなければなりません。喋り声はとても大きいけれど、何を言っているかわからないな…。という人はいませんか。
歌声も同じで、ただ大きな声で歌っても、歌詞や感情は届きません。それどころか、ただの大きな声は耳障りにしかなりません。声楽科に入るためには「通る声」を習得しましょう。

３．音程について

正しい音程で歌うことは、歌手としては当然の技術ですが、実はとても難しいものでもあります。
音程が良い・悪いという言い方をしますが、正しい音よりも少しでもうわずったり（シャープぎみ）、ぶら下がったり（フラットぎみ）しては音程が悪いということになります。

音程を良く歌うには、身体全体の使い方や準備、音の捉え方やイメージ等々、すべてが揃わなければなりません。どれか一つがわずかにズレるだけで、とたんに音程は悪くなります。
本番は身体や精神状態がふだんと違うため、微妙なズレが起こりやすくなります。練習のときから常に自分を分析し、繊細かつ丁寧な練習が必要となります。

先生の指導力は、あなたの実力の成長を左右します。

入試の実技試験で特に注目される要素を３つ挙げましたが、もちろん他の４つも重要ですし審査もされます。ふだんのレッスンや練習では、すべての要素を高めて調和させて行くことが大切です。
ご自分の課題が「発声・声量・音程」にある方は、これらの改善を軸にレッスンや練習を行い、他の４つも伸ばして受験対策をしっかりと行いましょう。

いま音楽教室や予備校に通われている方、個人の先生についている方は、歌の課題をどうすれば改善できるか、抽象的ではなく具体的な方法でレッスンを受けていますか。なおかつそれを自分ひとりでも、どのように練習すればよいか指導されて、自宅でも再現できるほど把握していますか。

「もしかしたら、されていないかもしれない」と思う方は、一刻も早い時期に何人かの先生の体験レッスンを受けて、音大受験の先生探しをすることをオススメします。
３０分や１時間の体験レッスンでも、先生との相性や指導力はわかるものです。細かく、具体的に、より明確な指導をしてくださる先生を選び、試験対策を行い、受験合格を目指しましょう。

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